呼吸器の病気

気管支喘息

慢性的な炎症によって気道が狭くなり、呼吸困難、喘鳴(呼吸する際にヒューヒュー、ゼーゼーという音がする)、咳などが起こる疾患です。呼吸機能検査や胸部単純X線検査、心電図、採血検査など必要に応じて検査を行います。

治 療 吸入ステロイド薬など抗炎症療法

間質性肺炎

何らかの原因で肺胞の壁の中に炎症が起こることによって、肺胞の壁の中の組織が厚くなり、血管内に酸素を取り込めづらくなる病気です。単純X線検査及び胸部CT検査、肺機能検査、血液検査など必要に応じて検査を行います。

治 療 ステロイド剤や免疫抑制剤など薬物療法が中心

COPD(慢性閉塞性肺疾)

たばこを主とする有害物質を長期間吸入することによって、気管支と肺に障害が起こる病気です。精密な機器による肺機能検査を行います。

治 療 呼吸を楽にする気管支拡張薬など薬物療法が中心
増悪を繰り返す場合は吸入ステロイド薬を使用

気管支炎

気管支(肺へ左右に枝分かれした部分)がウイルスや細菌によって炎症を起こし、咳や痰など呼吸器症状を引き起こす病気です。胸部X線検査、血液検査、肺機能検査などを行います。

治 療 気管支拡張剤などの薬物療法が中心

呼吸器不全

主疾患の増悪によって呼吸機能の低下が起こり、十分な酸素を臓器に送れなくなった状態を指します。検査は、胸部X線検査や動脈血ガス分析などが必要です。治療は「急性呼吸不全」と「慢性呼吸不全」で対応が異なります。

急性呼吸不全の治療 酸素の投与や人工呼吸器
慢性呼吸不全の治療 気管支拡張剤や吸入ステロイドなどの薬物療法

肺気腫

肺胞の組織が壊れ、のう胞(肺内に風船のような袋状の空間が生じる)ができることによって肺が膨張、横隔膜も平らになるため溜まった空気を押し出せなくなり、肺での酸素交換が困難になる病気です。精密な機器による肺機能検査を行います。

治 療 気管支拡張薬や去痰薬などの薬物療法

肺がん

肺の気管、気管支、肺胞の一部の細胞から発生するがんの総称です。肺がんは症状が出にくい疾患のため、早期に発見することが難しい病気です。胸部X線検査や胸部CT検査を行い、肺がんの疑いがあれば気管支鏡検査や胸腔鏡検査、生体検査などを行います。

治 療 外科療法や放射線療法、薬物療法

誤嚥性肺炎

食べ物や唾液などが食道ではなく、誤って気管に入り込むことで細菌が肺まで到達し炎症を引き起こす病気です。胸部X線検査や喀痰培養検査が行われます。

治 療 肺炎の原因となっている細菌を殺す抗菌薬を使用

気管支拡張症

気管支が拡がり元に戻らない病気です。気管支が拡張すると、気管支の内に痰や細菌が繁殖しやすく、気管支炎や肺炎にかかりやすくなります。胸部X線検査や胸部CT検査を行います。

治 療 痰の喀出を促すための喀痰調整薬の投与や吸入療法、体位排痰法

肺結核

結核菌の吸入によって起こる感染症です。胸部X線検査や胸部CT検査、痰から結核菌のDNAあるいはRNAがあるかどうかを検査(PCR検査)で調べます。

治 療 抗結核剤の投与による薬物療法

ページの先頭へ